「うちは田舎の小さな会社だから、人が来ない」。地域の中小企業の方から、よく聞く言葉です。
でも私は、地域での採用こそ中小企業の武器になると思っています。地元とのつながりは、大手がどれだけお金をかけても手に入らないものだからです。
地元で働きたい人は、ちゃんといる
全国に名前の知られた会社で働きたい人もいます。一方で、「生まれ育った町で働きたい」「家族の近くにいたい」という人も必ずいます。
そういう人にとって大事なのは、会社の規模ではありません。「この町で、どんなふうに働けるのか」です。
だから、地域の中小企業は大手と同じ土俵に立たなくていいんです。勝負する場所は、全国ではなく地元。そう決めるだけで、伝えるべきことがぐっと絞られてきます。
会社が地域で果たしてきた役割は「影」の部分
私は会社の魅力を、デッサンにたとえてお話しします。「ウチはこんな会社です!」と輪郭をなぞるより、まわりの影を描き込むほうが、会社は立体的に浮かび上がります。
地域とのつながりは、まさにその影です。地元のどんな建物や暮らしを支えてきたのか。地域の人から、どんなときに頼られてきたのか。
現場にいた頃、強く感じたことがあります。建設の仕事は、誰かの暮らしのすぐそばにある仕事だということです。これは建設業に限りません。地域で長く続いている会社は、それだけで地域の誰かの役に立ってきた証拠です。
ところが、それを当たり前だと思って、求人票に一行も書いていない会社がとても多いんです。もったいないですよね。
ハローワークは地域採用の心強い味方
「ハローワークに求人を出しても意味がない」。そう思っている方も多いかもしれません。正直に言うと、私もそう思っていました。
でも、厚生労働省の「転職者実態調査」では、転職者のおよそ3人に1人がハローワークを利用しているという結果が出ています。地元で仕事を探す人にとって、今も身近な入り口なんです。
思い返せば私自身、新卒で入った会社を辞めたとき、失業給付の手続きでハローワークに通っていました。あの場所には、次の仕事を探している人が確かにいます。チャンスは、意外と近くに転がっているんです。
大事なのは、出しっぱなしにしないことです。ハローワークでは、窓口の担当者さんが求職者に求人を紹介することがあります。月に1回は足を運び、担当者さんと顔なじみになっておく。応募が来ない理由を一緒に考えてもらえることもあります。
社員の「地元の言葉」がいちばん響く
地域での採用で、もうひとつ大切にしてほしいのが社員の声です。
「この町が好きだから、ここで働いている」。「地元の現場を通るたびに、家族に自慢している」。そんな言葉は、社長の熱いメッセージ以上に、同じ町で暮らす人の心に届きます。
すでにあなたの会社で働き続けている人がいる。それ自体が、この会社が合う人は必ずいるという証拠です。その人が、なぜこの町のこの会社を選んだのか。そこに、次の仲間を呼ぶヒントがあります。
今日からできること
- 会社が地域でしてきたことを書き出す:手がけた仕事、地域の行事への参加、頼られた場面。社員みんなで出し合うと、思った以上に出てきます。
- ハローワークの窓口に顔を出す:求人を出したら終わりにせず、月1回は担当者さんと話してみてください。現場の生の情報が聞けます。
- 社員に「なぜ地元のこの会社?」と聞く:返ってきた言葉は、そのまま求人票や採用ページに使える宝物です。
何から手をつければいいか迷ったら、うらサポ(採用伴走サポート)で、一緒に地域と会社を見つめ直すこともできます。
まとめ
地域とのつながりは、中小企業にしか描けない採用の武器です。会社が地域で果たしてきた役割、ハローワークとの関係、社員の地元への思い。どれも、すでにあなたの会社の中にあります。
どの会社にも、必ず誇れるものがある。地元で積み重ねてきた時間も、そのひとつです🔥
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