「人が足りなくて、採用どころじゃないんです」。経営者さんから、よく聞く言葉です。
人手不足に悩む中小企業の対策を考えるとき、私がまず確かめたいことがあります。それは、採用が「後回し」になっていないか、ということです。
人手不足の会社ほど、採用が後回しになる
人が足りない会社は、目の前の仕事で手いっぱいです。社長も現場に出て、事務もこなして、夜に見積もりを作る。
そんな毎日だと、採用は「落ち着いたらやろう」になります。でも、人が増えない限り、落ち着く日は来ません。
忙しいから採用できない。採用できないから、さらに忙しくなる。人手不足の正体は、この悪循環だと私は思っています。
現場にいた頃も、よくありました。工期に追われる時期ほど段取りが後回しになり、結果的にもっと追われる。採用も同じです。
しかも、人が足りない状態が続くと、今いる社員さんに負担が集中します。疲れがたまり、余裕がなくなり、職場の空気も重くなる。そうなると、せっかく入った新人さんも定着しにくくなります。人手不足は、放っておくほど深くなる問題なんです。
中小企業の人手不足対策は「採用力」の分解から
私が学んだ考え方に、採用力=企業力×戦略力×改善力というものがあります。
企業力は、業界や仕事内容、給与・待遇、労働環境など、会社そのものの力です。戦略力は、誰にどう届けるか。改善力は、やってみて直していく力です。
この中で見落とされがちなのが、企業力の一つである「社内リソース」です。採用を担当できる人がいるか。現場と採用をつなぐ橋渡し役がいるか。
人手不足の会社は、ここが空っぽになりやすいんです。採用を後回しにしているのは、気持ちの問題ではありません。採用に向き合う時間と人が、仕組みとして確保されていないだけなんです。
「ない」より「ある」に目を向ける
人が足りないと、「うちは条件が悪いから」「いいところなんてない」と思いがちです。
でも、思い出してほしいんです。今この瞬間も、あなたの会社で働き続けている人がいます。一人でもいる限り、この会社が合っていると感じる人は必ずいます。
その人は、なぜ辞めずにいてくれるのか。そこに、表に出ていない本当の魅力が隠れています。足りない人を数える前に、今いる人の声を聞く。それが遠回りに見えて、いちばんの近道です。
私自身、自分と向き合うことがずっと苦手でした。でも「なぜ?」「どこが?」と自分に問い続けて、やっと大事なものが見えてきた経験があります。会社も同じです。答えが出なければ、社員みんなに聞いてみてください。採用は、会社全体で向き合うものです。
今日からできること
- 採用の時間を、カレンダーに先に入れる:週に30分でかまいません。「空いたらやる」ではなく、会議と同じように予定として押さえてください。後回しの習慣は、予定にすることで止まります。
- ハローワークに月1回、顔を出す:厚生労働省の転職者実態調査では、転職者の約3分の1がハローワークを利用しています。窓口の担当者さんと話すと、応募が来ない理由のヒントももらえます。しかも無料です。
- 社員一人に「なぜ続けてくれているの?」と聞く:答えをメモしておくだけで、求人票に書くべき言葉が見えてきます。採用を社長ひとりで抱えない第一歩にもなります。
「時間も人も足りない」という会社には、外の力を借りるのも一つの手です。私たちのうらサポ(採用伴走サポート)では、会社の一員のような立場で、採用を一緒に進めています。
まとめ
人手不足の中小企業の対策は、特別な手法から始まるものではありません。採用を後回しにしない仕組みをつくり、今いる人の声に耳を傾けることからです。
忙しい今こそ、採用に向き合うタイミング。どの会社にも、必ず誇れるものがあります🔥
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