「採用にSNSを使えと言われるけど、何を載せたらいいのか分からない」。経営者さんから、最近よく聞くお悩みです。

採用でのSNS活用というと、つい「たくさん見てもらわなきゃ」と考えてしまいます。でも私は、中小企業が目指すのはバズではないと思っています。

採用のSNS活用で、バズを狙わなくていい理由

SNSで何万回も再生される投稿は、たしかに目立ちます。でも、見た人の多くは一度笑って、すぐに次の投稿へ流れていきます。

採用で出会いたいのは、何万人もの「通りすがり」ではありません。あなたの会社で、一緒に長く働いてくれるたった一人です。

だから大事なのは、見た人の数より「この会社、なんか良さそう」と思ってもらえるかどうか。流行りの動画をがんばって真似するより、自分たちらしさが伝わるほうが、ずっと採用の力になります。

それに、バズを狙った投稿は、続けるほど苦しくなります。「次はもっと面白いものを」と考えるうちに、会社の本当の姿から離れていく。等身大の発信なら、背伸びをせずに長く続けられます。

求職者が見たいのは、会社の「素顔」

応募を考えている人は、求人票を読んだあとに、その会社の名前で検索します。そこで知りたいのは「ここで働いたら、毎日どんな感じなんだろう?」ということです。

給料や休日は、求人票に書いてあります。でも、職場の空気や一緒に働く人の顔は、求人票からは分かりません。それを見せられるのがSNSです。

朝礼の様子、休憩中の何気ない会話、仕事がうまくいったときの笑顔。会社の人にとっては当たり前すぎる場面こそ、外の人には一番知りたい情報なんです。

欠点も、隠さなくていい

ウラバナシでは、会社をデッサンにたとえてお話ししています。「ウチはこんな会社です!」と輪郭だけをなぞっても、絵は平面的なままです。

夏の現場は暑い。繁忙期は忙しい。そういう影の部分も正直に描くと、かえって会社の形が立体的に浮かび上がります。「大変だけど、みんなで乗り越えている」という姿は、きれいに飾った写真よりも信頼されます。この考え方は、自社の魅力の見つけ方のコラムでも詳しく書いています。

「うちには載せるものがない」は思い込み

「うちは普通の会社だから、発信するネタがない」。そう感じる方も多いと思います。

でも考えてみてください。あなたの会社には、すでに働き続けている社員さんがいます。一人でもいる限り、この会社が合っていると感じている人がいる。その理由の中に、発信すべき魅力が必ず隠れています。

私は現場監督だった頃、現場に着いたら、まず一周掃除をして職人さんに挨拶をしていました。挨拶にひと言を添えて、少しずつ関係をつくっていく。会社の中では誰も気にしないような、そういう小さな積み重ねこそが、その会社の素顔だと思っています。

SNSを社長ひとりの仕事にしない

SNSが続かない会社には、共通点があります。社長や担当者ひとりが、本業の合間にがんばっていることです。

写真を撮るのは、現場の社員さんでかまいません。「今日の現場で良かったこと」を一枚送ってもらうだけでも、立派なネタになります。社員さんの目線で切り取った写真には、社長には撮れないリアルさがあります。

みんなで発信していると、社員さん自身が自分の会社の良さに気づくきっかけにもなります。採用は、会社みんなでやるものです。

今日からできること

  • 「当たり前の一場面」を一枚撮ってみる:朝礼、道具の手入れ、お昼休み。特別なイベントでなくて大丈夫です。
  • 社員さんに「この会社で好きな瞬間」を聞いてみる:出てきた答えは、そのまま投稿の一言になります。
  • 投稿のペースを決めすぎない:毎日でなくてかまいません。無理なく続けられるペースのほうが、素顔は伝わります。

まとめ

採用のSNS活用で大切なのは、たくさんの人に見てもらうことより、会社の素顔を正直に見せることです。飾らない姿に共感してくれた一人こそ、長く一緒に働ける仲間になります。

どの会社にも、必ず誇れる日常があります🔥

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