何日もかけて、やっと求人票を書き上げた。掲載ボタンを押して、ほっと一息。そのまま半年、一度も開いていない。そんな求人票はありませんか?
求人票の書き方というと、最初の一枚をどう書くかに目が向きがちです。でも私は、本当の勝負は「出したあと」にあると思っています。
求人票は「完成品」ではなく「下書き」
建設の現場では、工程表は一度引いたら終わりではありません。天気や段取りに合わせて、何度も引き直します。求人票も、それと同じだと私は考えています。
私が学んだ考え方に、採用力=企業力×戦略力×改善力というものがあります。この中で、いちばん見落とされやすいのが改善力です。
改善力とは、やってみて、結果を見て、直していく力のこと。最初から完璧な求人票は、どの会社にも書けません。だからこそ、出したあとに育てていく習慣が大切なんです。
習慣1:応募した人に「どこを見たか」を聞く
求人票を直すいちばんの手がかりは、実際に読んだ人の声です。面接や見学の場で、ぜひ聞いてみてください。
「求人票のどこが気になって、応募してくれましたか?」「読んでいて、分かりにくいところはありましたか?」。この2つだけで十分です。
意外な一文が決め手になっていることもあります。逆に、会社が一番伝えたいことが、まったく読まれていないこともあります。それが分かれば、どこを太く描けばいいかが見えてきます。
「違った」も大事な声
入社して少したった社員さんにも、「求人票と実際で違ったところはある?」と聞いてみてください。耳の痛い答えが返ってくるかもしれません。
でも、そのズレこそ直すべき場所です。良いところだけを並べた求人票は、入社後の「こんなはずじゃなかった」を生みます。ありのままに近づけるほど、長く働いてくれる人と出会いやすくなります。
習慣2:社員に「これ、うちのこと?」と読んでもらう
求人票は、社長や担当者がひとりで書くことが多いものです。でも、書いた本人には自分の文章のクセが見えません。
そこでおすすめなのが、現場で働く社員さんに読んでもらうことです。聞くのは「これ、うちの会社のこと?」の一言だけ。
「こんなにきれいな職場じゃないですよ」と笑われたら、むしろチャンスです。「じゃあ、本当はどんな感じ?」と聞き返してください。そこで出てくる言葉は、社外の誰にも書けない、その会社だけの言葉です。
社員さんが求人票に関わると、採用が「社長の仕事」から「みんなの仕事」に変わっていきます。これも、求人票を育てる大きな効果です。
習慣3:ハローワークの窓口で意見をもらう
ハローワークに求人を出しているなら、ぜひ月に1回は窓口に足を運んでみてください。担当者さんは、求職者の反応をいちばん近くで見ている人です。
「応募が来ないのですが、何が足りないと思いますか?」と相談すると、求人票を直すヒントをもらえることがあります。顔を覚えてもらえれば、求職者に紹介してもらいやすくもなります。
しかも、相談するのにお金はかかりません。地域で働きたい人に届けたい中小企業ほど、使わないのはもったいない場所です。
今日からできること
- 求人票を開いて、最後に直した日を確かめる:半年以上そのままなら、今日が見直しの日です。カレンダーに「求人票を直す日」を毎月1回入れておきましょう。
- 次の面接で「どこを見て応募したか」を聞く:答えをメモしておき、3人分たまったら求人票と見比べてみてください。
- 社員さん1人に求人票を渡してみる:「うちのことっぽくない一文に、印をつけて」とお願いするだけで十分です。
タイトルや写真から見直したい方は、求人に応募が来ないときのタイトルと写真の見直し方もあわせて読んでみてください。
まとめ
求人票の書き方に、一発で決まる正解はありません。読んだ人の声、社員さんの目、窓口の意見。それを少しずつ描き足していくことで、会社の本当の姿が浮かび上がってきます。
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